セカンドライン

私はね。あの日、あの人と会話して
心の中でそっと決めたんだ(あいさつ

例えば、足が無けりゃ歩けないし
手が無ければ掴めないものもある。
でもそれはほんの一部であって

例えば、逆立ちで歩いてみたり
口でお箸を咥えたり
でもそれもほんの一部であって

本質的には一方的に何も変化しないことを保ちつつ
変化させないことを保とうとしつつ
「幸せになってくれ」と願う

あの日みた星空の中に
同じ匂いは無く、数多幾千のステージに僕はいれなくて
招待状を破って帰ってきた。　この星に。

ステージから見えたこの星は
吸い込まれそうな魅力があったけど
こっちから見たステージは輝かしくて見えない

「戻りたい」と思ってしまって
星に行くためのロケットを作る
大気圏とか重力とかだなんて計算も出来ずに

馬力だけをただひたすら考えて

行くことだけを　片道分だけを考えて
抵抗すらも気にせずに
やっと作れたオンボロロケット

「さぁ、行くぞ」活き込んだ船内
高鳴る鼓動　止まらない僕
でも気がついた　方向を決める羽が無い

目的地は見えていて
すっと手を伸ばすと手のひらに収まるというのに
そのステージには上がれなくて

ひょろひょろと周りにすら近づけず
いずれ無くなる燃料も気にせず
どこを目指して動いてるかなんてもはや考えたくない。

最初っから最後まで
指の間から光は漏れて
掴んだつもりのステージは　いつまでも憧れの光。

本当にあったのか？　招待状だなんて
不確かにすら思えるその存在を固く胸に刻み
飛ばしたロケットに身をゆだねる

作った自分を信じて。




ポルノグラフィティ：うたかた
を超リスペクトしてまふ